目次
登園渋りの原因は?
年中で始まった登園しぶり
ようやく新しいクラスにも慣れたかな?
と安心したのも束の間で、突然始まったHSC(ひといちばい敏感な子)である娘の登園渋り。
これまでは、保育園でバイバイする時に寂しそうにくっついて離れないということは何度もありましたが
家を出発する前から「行きたくない」と言ったことはありませんでした。
保育園行きたくない。
どうして保育園行きたくないの?
嫌だから嫌なの!
最初は聞いても原因を話してくれなかったので、どう対応したらいいかわからず私も困惑しました。
この記事は、HSPの私が実体験を通して感じ、考えた「HSCの登園渋り」を乗り越える方法をまとめたものです。
たとえHSCでなくても起こり得ることだし、原因も多岐にわたると思うので
必ず解決する魔法のような方法ではありませが
大切なお子さんの心の葛藤を解決するヒントになれば幸いです。
行きたくない理由をうまく言えない
私自身もHSPであることから、娘の様子を見て何か言えない理由があるのだということはすぐに察しがつきました。
HSCの子は様々なことを敏感に感じ取り、毎日、何度も、心が揺さぶられています。
例えば、お友達が先生に怒られているのに、共感力が高くまるで自分が怒られているかのようにビクビクしてしまったり
なぜか自分が落ち込んでしまう…という具合に。
(私は大人になった今でも変わらず近くで人が怒られているのがものすご~く苦手です💦)
その後はまた、同じ悪さをするお友達の行動が気になったり、先生の顔色をうかがうようになったり…
HSCは些細なことでストレスをためやすいんです。
だから、具体的に何が原因で保育園に行きたいくないと感じているのかが自分でもわからない
もしくは、なんとなくわかっているけどうまく言葉にできないというのが本音なんだと思います。
子供の気持ちを引き出す
「どうして保育園に行きたくないの?」
私がこのような聞き方をしてしまったせいで、理由を明確に話さなくてはいけないような気がしてしまい答えられなかったのかなと思い
質問の仕方や、トーンをかえていつものおしゃべりの中で様子を探ることにしました。
「今日、何が楽しかった?」
「じゃあ、いやだなって思ったことはあった?」
このワンクッションを置くだけでいつもの楽しい会話の雰囲気になり、話やすくなったようで
ポツ、ポツとですが重い口を開いてくれるようになりました。
〇〇ちゃんがね、ふきんのたたみ方が違うって言ったんだよ
最初は、そんなことかぁ…と正直ほっとしてしまったのですが
たたみ方は決まってないのに、そんな風に言われたら嫌な気持ちになっちゃうね。
そう、共感してあげると
あとね、じゃんけんで勝ったら遊べるっておもちゃだったんだけど、くるみが勝ったのに〇〇ちゃんがもう一回じゃんけんねって言ったの。
えー!せっかくじゃんけんで勝ったのにくるみはそのおもちゃで遊べなかったんだね。それは悲しかったね。
あとは、〇〇ちゃんがお茶のコップのゴム(滑り止め)をとったんだよ
そっかぁ…ゴムをとられて、くるみは嫌な気持ちになったんだね。
娘の気持ちを代弁してあげることで「言ってもいいんだ」と思えたようで
出るわ出るわ…(〇〇ちゃんは全て同じお友達の名前です)
ひとつひとつは些細なことでも、毎日毎日こんな出来事があれば大人でも相手に嫌悪感を抱いてしまいますよね。
でも、お友達もくるみと仲良くしたいだけで、いじわるをしたいわけではないのだろうと思うし
そのことでくるみが嫌な思いをしていることもおそらく気がついていない…
これは厄介な問題です。
嫌なことをする(言う)お友達への対処法
そこでくるみに、また嫌なこと言われたらやってみてごらん、と3つの方法を提案しました。
- その場で「嫌だからやめて」と〇〇ちゃんに言ってごらん。
- もし〇〇ちゃんにに言えなかったら、先生に「嫌なことを言われた」と伝てみよっか?
- それも出来なかったら、家に帰ってからママに「嫌なことがあった」と話してね!
「嫌だからやめて」と相手に直接言う
その場で相手に「やめて」と言うことが出来れば、それが嫌なことなのだと気づいてもらえるし
意思表示がちゃんとできる子であれば、嫌なことを言われることも少なくなると思います。
でもこれはあくまでも最終目標で、これが出来ないからHSCはストレスをためやすいんですよね。
では、どうしたら言えるようになるのでしょうか?
実は、くるみは近所の子たちと遊ぶ時にはこれが出来ているんです。
「ママという味方が近くにいるから大丈夫、自分の気持ちを出してもいいんだ」
そう安心しているから言えているのだと思います。
保育園ではそのような環境ではないので、自分から直接言えるようになるには時間がかかるはずです。
だからこそ「嫌なことは嫌と直接言っていいんだよ」というメッセージを
しっかりと植え付けておくことが大事かなと思い1番目に伝えました。
ただし、それがプレッシャーとなり余計に我慢を強いることのないように
次の方法として2番目を提案。
保育園の先生に「嫌なことを言われた」と伝える
幼い頃から空気を読むということを自然にやってしまいがちなHSCは
「こんなこと言ってもいいのかな?」と遠慮してしまいます。
その遠慮を取り除いてあげるために
先生にも相談していい?
と、きちんと娘の許可を得てから、先生にも相談したところ
「嫌なこと言われたら、勇気出せそうだったらでいいから先生に教えて!代わりに〇〇ちゃんに伝えてあげるから」
と娘に言ってくださいました。
子供同士のトラブルなんて山ほど経験しているであろう先生ですが、きちんとくるみと向き合って話してくださり
くるみも少し安心したようでした。
保育園の先生には本当に感謝しかありません…!
帰ってからママに「嫌なことがあった」と話す
それでもやっぱり勇気が出なかったときや、先生に言うタイミングをつかめなかった時に気持ちを引きずることがないように
「帰ったらママがいつでも話聞くからね」というメッセージを3番目に伝えました。
共感してもらえてホッとできることを知ったくるみは、こちらから聞かなくても毎日話してくれるようになりましたし
話したらスッキリするようで
あーあ、〇〇ちゃんになんかまたなんか言われるから保育園行くの嫌だな~
と言いながらも、以前ほど暗い顔はしなくなりました。
嫌だという気持ちを言葉にして出させてあげることが大事なんだと痛感しました。
まとめ
ひといちばい敏感で、これから先も生きづらさを抱えていくであろうHSCの子供たち。
その苦難を全て取り払ってあげることはできないので、自分で乗り越えていくしかありません。
私はその大変さを経験してきたからこそ、自分で乗り越える力をつけるサポートをしてあげたいと思っています。
- 子供が落ち込んでいる時は抱きしめてあげる
- 子供の話をよく聞き思いを代弁してあげることで、自分の気持ちの整理をさせてあげる
- 「嫌だった」という気持ちに共感し、その気持ちが悪いことではないと教えてあげる
- 「この先どんなに嫌な思いをしても、パパママだけは絶対にあなたの味方だから何でも話してね」と伝える
今回私が実践したのはまとめるとこんな感じです。
子供の成長とともに、抱える問題は複雑になっていくと思いますが
このスタンスだけは必ず守り、その都度娘に寄り添っていけたらいいなと思っています。