雷でパニック!の対処法
雷に怯えるHSC
これまでゴロゴロとなる雷は何度も経験していましたが、さほど怖がることのなかったHSC娘のくるみ。
先日の雷雨では近所に落雷があるなど、これまで以上に激しい光や音だったせいか
一時的にパニックに陥ってしまいました。
こんな状況ではまず、HSCが強烈に恐怖を感じているということを知って欲しいと思います。
正直「そんな大袈裟な!」とつい思ってしまうこともあるかもしれませんが
HSCにとっては決して大袈裟なことではなく、真剣に受け止め、強い不安を感じ、混乱しているのです。
HSCは他の人よりもたくさんのことを徹底的に受け止めるので、心を揺さぶられるようなことがあった時は、強い感情が生じます。
ストレスがかかるような場合は、当然、恐怖や怒り、悲しみを感じることもあります。そしてその感じ方は、他の人よりずっと強烈なのです。
The Highly Sensitive Child ひといちばい敏感な子 エレイン・N・アーロン著
落ち着かせる言葉かけ
初めての体験で過剰に刺激を受け、ただただ不安を感じているであろうHSC娘に
まずは共感の言葉をかけ、寄り添います。
こわいよー
うんうん、大きな音とピカピカ光るの、びっくりするし怖いよね。
自分自身がなぜ不安な気持ちなのかがわからないと、その気持ちはどんどん増していきます。
わかりやすい言葉で代弁して、その感情は当たり前だということを伝えましょう。
そして、なるべく具体的に説明してあげます。
思慮深いHSCには、間違っても「雷さんがおへそとりにくるかも」なんていう子供だましは使ってはいけません。
徹底的に受け止めるHSCはますます混乱してしまいます。
今、雷が落ちてきたらどうなるの?家がつぶれちゃう?
くるみは、大きな塊が落ちてくると思っているんだね。
潰れないよ。雷っていうのは、塊じゃなくてビリビリっていう電気なんだよ。ピカチュウみたいなね。
だから、近くにビリビリって落ちたら家中の電気が消えてしまうことはあるよ。でも、この懐中電灯があるから大丈夫。
このようにイメージしやすいような言葉を選び、漠然とした不安を取り除いてあげることが重要です。
もうひとつ気をつけたいのは、親も一緒になって怯えてしまうこと。
何度も経験している雷とは言え、近所に落雷があるという状況はそう多くはありません。
音も大きくて圧倒されるし、光も本当に凄まじいんですよね…
私自身もHSPだからなのか、その光に過剰反応してしまい思わず「ひゃー!」と声がでてしまいましたが
雰囲気や表情を敏感に読み取るHSCに対して不安を煽る結果になってしまうので
ビックリしたね!
そう言ってくるみの気持ちに寄り添いながらも、なるべく笑顔でいるように心がけていました。
想像力の暴走
叩いたら車が壊れる?!
これまでも、豊かな想像力が暴走してしまうことは度々ありました。
例えば、一緒に遊んでいたお友達が我が家の車に物を当ててしまった時のこと。
くるみが突然泣き出したので、びっくりして理由を聞くと
くるみん家の車が壊れちゃったらどこにも行けないよ
想像力を膨らませすぎて、そんなに??というほどしばらくわんわんと泣いていました。
心配になっちゃったんだね。どこにも行けないの悲しいもんね。でも当たったくらいでは車は壊れないから大丈夫だよ。
そう言ってなだめましたが、当ててしまったお友達にくるみはしばらく怒っていました。
泥酔しているパパを心配
またある日は、泥酔して横たわり動けなくなったパパを心配して
わんわんと泣いたことがありました。
パパ動かないよ?死んじゃったの?
お酒を飲みすぎると動けなくなっちゃうんだよ。寝れば元のパパに戻るから大丈夫だよ。
ちょうど「死」というものをなんとなく知った頃だったので
いつもと違うパパの様子から想像を膨らませ過ぎたのでしょう。
「大丈夫」と言われたものの、不安は拭いきれずにパパの様子を何度ものぞき込んだり
しばらくソワソワしていました。
まとめ
その雷雨の日以来、これまで以上に音に敏感になってしまったくるみ。
少しの物音で
かみなり…?
と気にしたり、夜に外に出るのを怖がったりするようになってしまいました。
この間の雷の日を思い出しちゃった?今は雷鳴ってないから大丈夫だよ。
もし、今ゴロゴロと雷の音が聞こえてきたら、すぐに建物の中に入れば大丈夫。
何を怖がっているのかを聞いて、その都度安心できる言葉かけを、なるべく具体的に話してあげることが大切です。
- 手を握ったり、そっと抱きしめてあげる
- 不安な気持ちの原因を代弁してあげる
- 心配しなくていい理由を具体的に説明する
年齢とともにわかることも増え、同時にこのような事態も増えていくことが予想されます。
年齢に応じた言葉かけをしながら、成長する我が子に寄り添っていきたいと思います。
人と違う子を育てようとするならば、人と違う親になる覚悟が必要です。
HSCの子に無理強いしない、その子のペースを尊重する、というお母さんの方針は絶対に間違っていません
教えて、明橋先生!何かほかの子と違う?HSCの育て方Q&A 明橋大二 著
いつしか、過保護すぎる?!なんて心配はしなくなりましたよ。
\参考書籍/